株式における種類株式の存在

株式を投資の材料にしている人が少なくありませんが、株式を持つということは基本的に株主になるということです。従って、株式がどんなものなのかを把握しておく必要があります。実は、株主の権利は原則平等とされていますが、株式には種類株式というものがあり、通常とは異なる処遇になっていることがあります。

●種類株式とは
種類株式とは、ある事柄に関して異なる2種類以上の内容の定めてある株式のことです。企業法においては、種類株式の発行が認められており、典型的な種類株式の例として「優先株式」があります。優先株式とは、普通株主よりも優先的に配当金を受けられる権利の付帯されている株式のことです。ただし、優先株式の場合は、議決権を削除されているケースが多くなっています。

●種類株式の内容
種類株式には全部で9種類があり、それぞれ規定内容が異なります。
1)剰余金の配当規定付株式
企業の剰余金を配当する際に、配当における位置づけの優劣が規定されている株式です。この種類株式に該当するのが優先株式です。なお、優先株式の逆に劣後株式があり、配当が後回しにされます。

2)残余財産の分配規定付株式
企業が解散などをする際に、残余財産の分配について規定された株式です。剰余金の配当と内容はほとんど変わりません。

3)譲渡制限株式
株式の全てまたは一部を譲渡する際に、企業の承認を得る義務を定めた株式です。ほとんどの中小企業では、経営権の安定を目的として譲渡制限株式が導入されています。

4)拒否権付株式
企業における決議事項に関して、株主総会決議に加え、種類株主から構成される種類株主総会の決議を必要とする旨を定めた株式です。普通株主の賛成数に関わらず決議事項を否決できるため、拒否権付株式と名付けられています。拒否権付株式は「黄金株」とも呼ばれ、敵対的買収に対応するために利用されています。例えば、敵対的買収によって大多数の株式を取られたとしても、拒否権付株式を自社の友好的株主に保有してもらっていれば、買収を阻止できます。

5)議決権制限株式
決議事項に対して議決権を行使できない株式です。株式の取得が利益の追求だけの株主(経営に無関心)に対し、優先株式を付与することで、経営の安定を強化できます。

6)取得請求権付株式
株主が企業に対し、保有する株式の対価として金銭や他の株式などの財産を請求できる権利の付いた株式です。株主にとっては投資のリスクを減少させるメリットを得られ、企業としては資金調達が容易になります。

7)取得条項付株式
企業に一定の事由が生じた場合に、企業が強制的に株主から取得できる株式です。

8)全部取得条項付株式
取得条項付株式の中で、企業が全てを取得できる株式です。

9)役員選任権付株式
種類株主総会において、取締役または監査役を選任する議決権の付帯された株式です。

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